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【2020年】電子帳簿保存法の改正で変更されたポイントを解説します

電子帳簿保存法は、1998年に初めて制定された法律で、従来では紙の保存でしか認められていなかった国税関係帳簿書類を、電子データでの保存を認めた法律です。

こんにちに至るまで繰り返し改正されてきた法律ですが、2020年10月に再び電子帳簿保存法が改正・施行されました。今回は、改正された内容が具体的にどういうものなのか、そして電子帳簿保存法の法改正が実際の現場でどのように影響してくるのかを解説します。

電子帳簿保存法とは

少し電子帳簿保存法の概要や経緯について説明します。

電子帳簿保存法がはじめて施行されたのは、1998年7月でした。1998年といえば、Windowsが広く普及始めた頃で、各産業でのIT活用が著しく進歩し始めた時代でした。それを背景に納税者などの負担を軽減することを目的に電子帳簿保存法が制定されました。

しかし、当時の法律で電子データでの保存が認められていたのは決算書類のデータのみであり、紙の請求書や契約書をスキャンして電子データとして保存することは認められていませんでした。そのため、電子帳簿保存法が広く浸透することはありませんでした。

2005年にe-文章法が施行されるのに伴って、電子帳簿保存法も改正されました。このタイミングで、決算書類を除いて、請求書や契約書、領収証などの書類がスキャナで取り込んで、電子データとして保存することが認めれました。

しかし、金額上限が3万円未満のものに限ることと、電子署名が求められるなど、要件が厳しくこちらも広く浸透することはありませんでした。

2015年に電子帳簿保存法が更に改正・施行され、金額上限と電子署名の要件が撤廃され、大きく要件が緩和されて、更に2016年には当時スキャナを使って電子データにした書類しか認められなかったのが、デジカメやスマホで撮影した書類も電子データとして保存することが認められました。

この時期にMoney Forwardやfreeeといったクラウド会計システムがスマホによる領収証スキャン機能を実装したことで普及したのは記憶に新しいのではないかと思います。

国税関係帳簿書類とは何か

国税関係帳簿書類とは、簡単に言ってしまうと、事業を営むにあたり発生する保存の必要がある書類ほぼ全てが国税関係帳簿書類に該当すると考えて問題なさそうです。

電子データの保存が認められる「国税関係帳簿書類」ですが、まず「帳簿」と 「書類」に分けて考えます。

帳簿に当たるのが、仕訳伝票や仕訳日記帳など、決算書類を作るための根拠となる資料です。仕訳などの会計処理を行うことにより作成される書類がこれにあたります。

書類に当たるのが、契約書・注文書・請求書・領収証・納品書など、仕訳するための元となる書類です。事業を営むにあたってのいわゆる「証憑」と呼ばれるものが含まれます。それ以外にも、決算書類の一部である、貸借対照表や損益計算書なども「書類」に含まれます。

2020年改正の電子帳簿保存法はどう変わるか

  1. 発行者側が電子データにタイムスタンプを付与している場合には、受領者側でタイムスタンプを付与する必要がなくなった
  2. クラウドサービス(クラウド会計ソフトなど)上で書類データを保存することが可能になった

上記の①もしくは②の要件を満たしていれば電子データとして保存することが認められるようになりました。特にインパクトが大きいのが②の方で、従来、電子データとして保存するには、必ず電子データに対してタイムスタンプを付与しなければならなかったのが、クラウドサービスを利用することで、タイムスタンプなしでの保存が認められるようになったということです。

ここが「(一定の基準を満たした)クラウドサービスを使う」というだけの要件で認められるようになったので、かなり大きな進歩と言えます。これを期に書類の電子データ保存が一気に加速すると見られています。

(2020/03/13追記)

正当な理由のない訂正・削除の防止に関する事務処理規程が整備・運用されていれば、改正前の保電子帳簿保存法でも受領者のタイムスタンプ付与が不要になります。

参照:電子帳簿保存法第 10 条 「電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存」に関する解説

請求書周辺の業務が大きく効率化される

上で述べたように、電子帳簿保存法が適用される範囲は国税関係帳簿書類、つまりほとんどビジネス書類が該当します。

中でも請求書は、会社規模にもよりますが毎月必ず発行し、毎月必ず受け取っている企業が多いのではないかと思います。非常に枚数が多くなるので、物理的な保存のスペースの問題もあれば、紙書類を適切な状態で保管するのも手間がかかる作業です。

従って、今回の2020年10月施行の電子帳簿保存法によって、大きく業務改善の幅が広がったと言えます。例えば、クラウドサービスのAPI経由で直接請求書の受け取りが出来るようになったり、今まで請求書をデータで受け取ったとしても一度印刷して保管していたものを、データのまま保管することが比較的容易に出来るようになりました。

これをきっかけに、今後は請求書を紙媒体ではなくデータとしてやりとりする企業が急速に増加してくることが予想されます。

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